「Bullet for Salvation」ジャケットイラスト制作過程

担当案件

こんにちは。Jugem-Tです。
前回の記事にて告知しました、「Bullet for Salvation」ジャケットイラスト制作過程記事です。
※主宰のBalalaika様(https://x.com/DJ_Balalaika)よりメイキング公開の許可を頂いております。

前半はCLIPSTUDIO PAINTとPhotoshopを往復、後半はPhotoshop中心の作業となります。
記事の最後にタイムラプス動画(CLIPSTUDIOでの作業部分のみ)を置いてます。


「Bullet for Salvation」クロスフェード動画
楽曲がめちゃめちゃカッコ良くてヤバいです。

大まかなレイヤー構成

光/人物/前景(レンガ)/スモーク/メカ/円形オブジェクト/背景 の順で配置しております。

イメージ練り&ラフ出し

イメージ練り込み

Balalaika様より頂いたテーマ「上位者」「神格的存在」「終末感」「退廃的」「サイバー要素」を元に、
イメージを頭の中でこね回します。

作業中はBalalaika様より参考用に展開いただいた、
アルバム収録曲「Bullet for Salvation」をひたすら聴き込んでました。
めちゃめちゃカッコ良いMainstream Hardcoreでその壮大な世界観に圧倒されていました。

大昔に描いた、ロボット+天使+光輪の組み合わせをふと思い出しつつ、
・圧倒的上位存在
・神殿の柱のような無機質で荘厳な感じ
・宇宙スケール
というワードが浮かんだので思い付くままに大まかなラフを起こしました。

最初は背後に大きな輪を背負うイメージでした。

進め方

過去にジャケットを担当させて頂いたJapanese Stream Hardcore Xの時のように、
メインは2Dで描き、背景に3Dを使うアプローチで作業イメージを固めていきます。

当時の背景部分

メカの清書&着彩

左右対称デザインなので対象定規を使ってラフを元に一気に線画を進めます。
文明の利器!

線画が終わったらひたすら塗ってディテールを追加していきます。
半分くらい厚塗りです。

ある程度塗れたら繊維にじみなじませツールでぼかしてを繰り返しつつ、
リアル鉛筆ブラシで筋堀りをしていきます。凄く使いやすくておすすめのブラシです。

リアル鉛筆 – CLIP STUDIO ASSETS
イラスト・マンガ制作に役立つトーン、ブラシ、3Dデータなどの素材をダウンロードしたり、自作の素材をアップロードしたりできます。CLIP STUDIO PAINTなどのグラフィックソフトに読み込んで使えます。

清書完了!背後の放射状円形オブジェクトを廃墟影ブラシ等を活用して描き込んでいきます。

前回のSkeb依頼絵でこの浮遊物(↑)を描く際に使った「廃墟影ブラシ」が大活躍でした。

廃墟影ブラシ / Ruins Silhouette Brush – CLIP STUDIO ASSETS
イラスト・マンガ制作に役立つトーン、ブラシ、3Dデータなどの素材をダウンロードしたり、自作の素材をアップロードしたりできます。CLIP STUDIO PAINTなどのグラフィックソフトに読み込んで使えます。

こんな感じで荒廃した質感を塗るのにうってつけです。

レンズフレアやスモークを配置して雰囲気を練ってます。

レンズフレアは大昔にKnoll Light Factory for Photoshop(※)で
作り貯めてストックしておいたものを乗せてます。
(※公式ページが存在しない為当時のリリース記事へのリンクとなります)
Photoshop CS時代のプラグインで既に開発終了しており、
現行バージョン(CC)にはもう対応していないので、データを失くしたら詰みです……。

背景

シンプルなボックスを変形&配置してレンガ造りの床を作成。
レンダリングして出力します。箱さえ出せればBlenderでも何でもOKです。

手前に配置する床です。
後に背景の円形オブジェクトにも使います。

手前に仮配置。

背景も同様にボックスを変形させて配置→レンダリング→傾けて左右反転して作ります。

背景の円形オブジェクトを作成。
極座標変換による変形を使い、最初に作成した地形を円形に変形させます。
本当に便利過ぎますこれ……!

廃墟影ブラシで円を描いて内部を黒で塗りつぶします。

極座標変換で量産した円形オブジェクトをコントラストを弄りつつ配置していきます。
気持ち上を明るく、下を暗くして少し立体感を出します。

背後の円形オブジェクトは宇宙全体を観測する巨大なゲートみたいなイメージで作成しました。

再び仮配置
上からの光とスモークを足してスケール感を出します。

人物

階段の質感をリアル鉛筆ブラシで書き足しつつ、
手前の人物がずっと単色塗りのままなのは流石に寂しいので気合と勢いで塗ります。

FUI装飾&調整

プロデューサー/デザイナー/DJとして活動されている
Lactar1uz様のデザインによるレーベルロゴが届き、
あまりのカッコ良さに創作意欲&テンション爆上がりでした。

ここからはもう湧き上がる創作意欲の赴くままひたすら突き進むのみ!

「サイバー」と言えば「FUI(Fictional User Interface)」ということで、
幾何学的な装飾をやり過ぎない程度に足し込んでいきます。

ポスター用原稿にはこんな感じでコンソール風の文字を追加しております。

こういった作業はどう考えてもIllustratorでやるべきという気がしてますが、
結局PhotoshopでShiftキー押しながらひたすら45度刻みの角度の線を引いてました。
もっとスマートにやれるように精進します……オヨヨ……

FUIの着想は過去にDemosceneサーバーで見かけた、
下記の「カッコ良いFUIの作り方」の記事を参考にしました。
Sasha Martinsen – Generative FUI technique.

GIFアニメーションによるFUI演出の解説記事ですが、
インスピレーションを掻き立てるにはあまりにも十分過ぎました。

頂いたレーベルロゴを頂点に配置し、
最上部からタイトルの下にかけて大きな三角形が幻視するように配置しました。

配置や色を調整して完成……!

余談

ポスターサイズの原稿を前提に大きなカンバスサイズで作業していた為、
トリミング前の作業用PSDファイルを保存しようとした所、
PSD形式のサイズ制約(2GB)に当たり保存不可のダイアログが……!
「ここから先はもうクリスタに戻って修正は出来ない……」と覚悟を決めて
PSD形式から容量制限のないPSB形式に変更した記憶があります。

ジャケットが完成したので、ここからインレイや盤面等の原稿を作っていきます。
※以降の工程は今回は割愛いたします。

タイムラプス

クリスタのタイムラプス機能で記録した作業工程です。
主に前半はメカの清書、後半は背景と前景の配置作業となります。
※クリスタでの作業部分のみとなります

総評

久し振りのジャケットイラスト制作ということで色々思い出しながらの作業でしたが、
頂いたテーマやカッコ良い楽曲&レーベルロゴに創作意欲を強く掻き立てられて最高に楽しかったです。

ご依頼頂きましたBalalaika様、レーベルロゴをデザインされたLactar1uz様に感謝です……!

背景部分について今回は3Dというより2.5Dに近い感じとなりましたが、
3D作業のフットワークを軽くすべく、Blenderを真面目に習得しようと思いました。
(SESSIONS 2025の運営の時にも同じことをボヤいていた記憶が……)

CDジャケットイラストやフライヤーイラスト等、ご依頼お待ちしております。

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